MMM概要
MMMはマーケティング、特に広告の費用対効果を定量化し、予算最適を行う手法の総称とされています。具体的にはメディアごとの売上貢献度やReturn On Investment (ROI)を算出し、それにもとづいて最適な広告戦略を与えます。1https://www.gartner.com/en/information-technology/glossary/marketing-mix-modeling
MMMは成果に影響を与える様々な要素を変数とした統計モデルとして実装されます。
分析には下記のような形式のデータが必要です。出稿担当広告代理店が複数にわたる場合はチャネルごとに成果データが散在している場合があります。従ってなるべく広告主が主導で出稿データを整理することが望ましいです。
クッキーによる計測が不要なためクッキーレス時代を迎えるにあたって注目されています。
- クッキーレス時代の到来、トラッキングが困難に。2https://www.linkedin.com/pulse/marketing-mix-models-mmm-go-to-solution-cookie-less-world-kumar
- 2023年までにGoogle Chromeにおける3rdパーティのクッキー排除。3クッキーレスについて解説(Irep) https://digiful.irep.co.jp/blog/52633442324マルチタッチアトリビューションのようなクッキーを前提としたトラッキングは不可能に。
- 共通ID方式などの対応案。4共通ID方式など各社の対応案 https://unyoo.jp/2021/04/cookieless-03/
- IDソリューションによる統合ID作成。5IDソリューション ID5 https://www.exchangewire.jp/2021/11/17/interview-id5-globalive/
- Mailアドレスなどの1stパーティデータ使用。
- IDレスでの計測が可能なMMMも選択肢に。
MMM ソリューション動向
主にツールベンダーや調査会社が主なプレイヤーです。
広告代理店のセプテーニ社がMMMソリューションの提供を開始するなど、代理店独自でのサービス提供の動きもみられます。6https://www.septeni-holdings.co.jp/news/release/2021/12013117.html
さらにOSSとしてmeta(facebook)からRobyn、Googleからlight weightMMMが公開されました。Robynの実践方法については弊社管理のブログ https://data-scientist-kasegu.com/2022/03/16/%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%aerobyn%e3%82%92%e7%94%a8%e3%81%84%e3%81%9f%e8%87%aa%e5%8b%95marketing-mix-modeling-mmm/ をご参照ください。
MMM今後のシナリオ予測
MMMの実行ハードルはより低いものに、ソリューションベンダーは自社広告代理事業への参入、広告代理店はOSSを使用した独自ソリューションで迎え撃つか?
- MMMツールのみならず広告出稿も同時に行うベンダーの登場
- 成果報酬型広告出稿サービス ADVA Buyer https://adva.xica.net/buyer/
- TV広告運用型サービス ノバセル https://www.novasell.com/
- 代理店主導でのMMMと出稿代理事業
- セプテーニ XYhai
- 中小事業者向けの広告代理事業サービスへの利用?
- EC出店者に対して広告効果を元に広告費用をつけ払いするなど。
クッキーレス時代を迎えるに当たり、MMMが再燃してくるのではないかと思われます。さらにMMMソリューション単独での提供ではなく、広告出稿やその他需要予測などと合わせての価値提案が要求される時代にになると予想できます。
MMMに関してのご相談は弊社まで何卒宜しくお願い致します。